となりのトトロのポスターに使われている書体


となりのトトロのポスターに使われている書体を調べてみる。

忘れ物を、届けにきました。:ゴナ+ロゴライン
となりのトトロ:大蘭明朝ニュースタイル大かな(長体)
このへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん。:ゴナ+ゴカール

ところでこのポスター変だと思いませんか、左の女の子は誰? サツキ? メイ?

本編ではこのシーン、サツキがメイをおんぶしているんです。

調べた結果、当初の設定では、女の子はひとりだけだったそうです。

次の文章は、はスタジオジブリ・プロデューサー鈴木敏夫著『映画道楽』(ぴあ、2005/4、126~128頁)からの引用です。 タイトルロゴへのこだわりが垣間見えます。

僕がいつも言うのは、タイトルロゴです。
ロゴの書体を明朝体かゴシック体にする。これが大基本です。
最近では、書き文字もありますけれど。
自分が編集者として培って来た仕事で、読みやすいのは明朝体とゴシック体だと思うんです。
例えば「となりのトトロ」と「火垂るの墓」の二本立てでは「となりのトトロ」が明朝で、「火垂るの墓」がゴシックなんです。
普通「となりのトトロ」のようなタイトルの場合、明朝やゴシックは絶対に使わないはずなんです。
だいたい漫画文字みたいな書体にして、明朝のような書体からは一番外れた感じにするわけですね。
「火垂るの墓」にしても、通常ではこのタイトルでは明朝を使う。
それをわざとゴシックにしてみるとかね。
「魔女の宅急便」や「おもひでぽろぽろ」も、基本はタイトルロゴが明朝なんです。
こういう書体を使うのは、「これはお子様向け作品ではありませんよ」
というアピールでもあります。「となりのトトロ」なんて、放っておいたら絶対にお子様向けでしょう。
でも、いわゆるお子様向けのロゴデザインは避けたんです。
そのことによって、他のアニメーション映画との差別化も出来るわけですね。
また、明朝やゴシックにすると高級感が出るんですね。
どこかで「安っぽい作品じゃないんだ」と言いたいんです。